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June 25, 2012

錬金術

たった一基が事故を起こしただけで影響範囲の大きさはすさまじく、企業の存続が危ぶまれる(というか存続を継続させてしまっただけで、本来なら破綻してるはず)ほどなのに、金の卵として扱われてきた実体と言う矛盾を抱えた原発。
これがまた可能性は低いと言い切れない地理的条件を抱えて、考えたくはないがこの狭い日本のどこかで第二の福島がおきれば、企業どころか完全な国家破綻も起こりうる。しかし資本主義下でそうしたくなっちゃうインセンティブがあったんだからっていう事で。

放射性廃棄物の行く末も曖昧なままで、一般の感覚から言えば最悪のゴミでしか無い訳だが、燃料に化けるという燃料リサイクルと言う建前があるので、この前提により実は資産として計上されてるんだとか。
燃料リサイクルやめます、と決めたならそれらはその日を境にして、帳簿の上で負債に変身するらしいよ。いったいどれだけの額が帳簿の遊びになってんだか。その一点だけでも、腰砕けの政府がそんな事を決められる訳もない(ましてや自民政権下だったとしたら)んだな。
事実上機能していない、この先も機能しそうにない燃料リサイクルと会わせて、世に知られる事となった悪名高き総括原価方式を錦の御旗に原発は作れば作るほど、放射性廃棄物を貯めればためるほど、企業の資産が増えるって仕掛け。オイルショックを背景に当時の選択肢としては他に無かったんだといえばその通りではあるのかもしれないがいくら国策とは言え、これは酷すぎる話なンじゃないかしらん。

安全性云々ももちろん問題っちゃ問題だけど、そもそも背景となる仕組みがこれほど恣意的かつ酷いシステムってありなのか?
ここまで話がうますぎると、利権構造もたぶん二重三重にがっちり固定されて、オイルショックのダメージがひいた後も代替エネルギーなんて話が進む訳が無い。
ここは原発のシステムの問題と言う意味で、賛成/反対って事は脇に置いといて見直すべきではなかろうか。

まさか現代の日本に錬金術が実在したとは。

確かに地震と津波は凄まじかったが、問題をややこしくしているのは間違いなく原発事故。
ただね、逆説的だが福島事故が起きなければ全く逆の評価もあり得たんだと思う。「想定外」の地震と津波にすら耐えた我が国の原発は世界一ィィィィ、ぐらいな話になってますます推進、海外販売も順調そのものとなった事であろう事は想像に難くない。
だから想定内でも想定外でも過酷事故が起きた時点で「敗北」なんですよ。錬金術を成立させ続けるためにも電力会社は絶対に事故を起こしてはいけなかったし、そのための備えを怠ってはならんかったんです。
そうすれば大多数の国民は時々下がる電気代見て「東電もがんばってんなぁ」なーんて呑気な調子で搾取され続けたのにね。

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