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November 16, 2012

悪の教典公開


















原作がやはり相当なボリュームなので二時間余りの映画に収めるのはそのままでは無理。だもんで当然エピソードの取捨選択はあるわけだ。今回原作を一応読んでいる身なので、原作補正が掛かるから内容は分かったんだけど、未読の人だと受ける印象が違うかもしれません。

伊藤英明の醸し出すある種のうさん臭さは、やっぱりキャスティングとしては良かったんじゃないですかね。
ただ、逆にそこに頼ってしまったのか、彼なりのロジックは映画だけだとよくわからんかも。積極的に行う訳ではないが、手段としての殺人も排除はしないし、行う事に躊躇も無いというサイコパスなんだけどね。
クライマックスの凶行も一応後から説明はあるんだけど。

原作が元々やり過ぎではあるのよ。物語上仕方ないけど、あまりにも周辺に不審な事実が多すぎるとか。
特に在米時代のエピソードはね。悪さをしすぎたもんで米国から追放されて、ブラックリストに載ってるために二度とアメリカには上陸できないとかさ。このエピソードは無くても良かったんじゃないか感があったもんで。

原作の出だしは、学校の問題を一見手際よく片付けていく有能な教師と言う日常がしばらく書かれて、やがて内なる狂気が全面に出てくるといった不気味さがしいて言やあ良かったんだけど、そこ丁寧にやる尺が無い。
一番思い切ったなぁと思ったのはやっぱり吹越満の扱いか。原作ではもう一人の怪物という位置づけなんですが、これも示唆するだけであっさり退場。
あと生徒側の描写も薄めなので、やられる側にそんなに感情移入できないつーか。原作もそんな感じではあるけれど。

さて酒池肉林、いや違う阿鼻叫喚のクライマックスでEL&Pの悪の教典かかったら面白いなーとか思ってて、絶対無いのは分かってるんで脳内補正でもするかと思っていたら、音楽設計がちょっと近い事になっていてここは三池監督分かってるなぁ、とちょっと思った。
ちなみに本作はR15ですが、ゴア描写はそんなでもありません。もちろんやたらと死にますけど、そこを売り物にする映画と違って凶器はショットガンしかほぼ使わないので、描写にバリエーションが無いんでね。
でもその次々と無慈悲に殺戮していくシーケンスは何となくさらっと見てしまうんで、想像の上をくるようなことはありませんでしたが、意外と何日かしてからジワジワ来るかも。

ちなみに原作者は続編もまんざら無くはないみたいな感じ。どうなんでしょう、ある意味相当な超人なんでこの続きって言うと伊達邦彦になっちゃうしか無いような気もするんですが...奴も今基準で言ってみりゃサイコパスの仲間入り?

ところで女生徒をむにゃむにゃしちゃうシーンは当然濃密描写は無いんですが、そのかわり同性愛(男)描写の方がこれもモロではないけれどまだしも濃密って、いや見たく無いですから。
どーゆーバランスやねん(笑)。

# 思い出したので追記
単なる狂人に思えてしまうので、銃がしゃべりだすとかいう演出はやめた方が良かったと思う。オチ?としての心神喪失狙いがマジみたいになっちゃうしさ。

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