映画・テレビ

June 02, 2019

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

2017年にキングコングを挿んでいるとはいえ5年ぶりの続編。MCUに比べるとユニバースとはいえ公開間隔が長いのは否めない。MCUが例外的過ぎるのだが。

東宝怪獣ゴジラ以外も登場でさながらハリウッド版三大怪獣 地球最大の決戦。

前作の金はかかっているはずなのにややビンボー臭い(つまり見せ場が少ない)のに比べりゃだいぶバトルも増えて結構ですが、やっぱり画面が暗いという弱点は払拭されず。

編集がまずいのか、殺陣が上手く無いのかバトルも見難い。ただガチンコやってるだけで、バトルシーンの面白さのようなものはあまり感じられません。総じて映画としてのノリは今ひとつで、面白いかどうかでいってしまえば「普通」。厳し目にいえば「凡作」か。

今やシン・ゴジラというハードルが存在する以上、派手な映像化というだけでは満足できない、やはり映画はノリが良いかどうかなのだ。シン・ゴジラの映画としてのノリの良さは異常なレベルで、よくできた楽曲をいっきに聴いてしまうような心地よさがあるのだが。

どうしてもハリウッドエンタメ映画は個人の物語に落とし込もうとするのだが、そこが毎度ノイズにしかならないのが難しいところ。シン・ゴジラのような物語は書けないのだ。

例えば今回でいえばかーちゃんテロリスト化とか、これ無くても良い話だよね?フィンウェイパークで娘がやってる事も、娘一人にやらせなくても話は書けるよな?全部モナーク内部で粛々とやれば余計なノイズなくもっとコンパクトな話にできるわけじゃん。

あと突っ込むのは野暮とも思うが、ケン・ワタナベに特攻させんでも...とか。

一方で映画には圧倒的なビジュアルやサウンドも不可欠だが、まあ根本的に全体がパンパンに過ぎるゴジラがどうも好きになれないのもね。あとキングギドラはやっぱり鳴き声が大事。あの音じゃないだけで全くギドラ感が無くなるというのは、こっちの刷り込みが強すぎて違和感しかなかったな。

主題歌がBlue Öyster Cult(正確にはそのカヴァーだが)とは、その手があったかと。

今回の音楽Bear McCreary は前作Alexandre Desplat と異なり、オリジナルモチーフを生かしたある意味手堅い仕事。伊福部&古関メロディがハリウッド大作で堂々正調オケが流れたと思うと感慨深い。伊福部はReady Player Oneでもモチーフは使ってたけどあちらはメカゴジラだし、今回はいわゆるゴジラのテーマも使用と。

ちなみにチャン・チーの双子設定は見ている間理解不能でした。急に場面変わってただ混乱しただけとゆー(笑)。

ラドンVSモスラというカードは珍しいのでは。しかしラドン、最後笑わせにかかってるよな。ムトーさんも前作のヒールだったとは思えない小物になってしまって。

ちなみに板野義光と中島春雄に捧げられておりましたが、中島春雄さんの厚遇ぶりは熱いものが。

4大怪獣はそれぞれキャストクレジットがあって面白いです。Himself or Herselfな。

放射能設定が謎すぎなのはもう突っ込みません。

次回はvsキングコングらしいが、まともにやりあえるとは思えないので、どうコングを強化するのかね。

 

November 21, 2018

ボヘミアン・ラプソディー

言わずと知れたQueen、というかFreddie Mercuryの評伝映画。
どうやらなかなかの絶賛公開中らしいです。

Rock聴きのはしくれとしてもちろん聴いてはいるが、リアルタイム世代でありながらFreddie存命中は実はフラッシュゴードンが最初の認識、というのはサントラファンあるある?である。
だいぶ後プログレに狂う訳だが、となればプログレ耳にも充分に引っかかる楽曲群を持つQueen であるからして、無論嗜みの一つ。
ではあるが、前にも書いた通り全アルバムを網羅するほどでは無いぐらいな。初期は網羅しつつ、後期はGreatest Hits II+Innuendoてな感じ(没後のMade In Heavenは別として)。

んで映画だが、バンドのサクセスストーリーとその裏で進行する悲劇、そして訪れるクライマックス…というじつに真っ当に王道の作り。
だがそれが良い。

良くある作り話のようだが、脚色や想像はあるにせよBased on a True Storyなんだからその意味では骨子としてはイチャモンのつけようが無いわけで。
骨子、というのは散々言われているように、史実とは異なる時系列ではある故だが、しかしそここはあえての作り。何しろ製作陣にBrian MayとRoger Taylorが名を連ねているので、史実とは違うがある意味公認。時系列は違うけど、事実上もしくは精神性においてはまるっきりの嘘ではないよぐらいな感じで捉えても良いのではないか。

何と言ってもクライマックスのライブエイドの完成度よ。ここは歌詞が訳されることで、史実とは違う故のその歌詞と心情のシンクロたるや、ライブ再現という名のロックミュージカル。日本限定かもしれないけど訳詞がまた良い具合に訳されているのが効果的なんじゃないかしらん。ミュージカルも好んでいたであろうFreddieも満足しているのでは。
実際のライブエイド見ればなんて声もあるようだが、前述の通りドラマ的に演出されたこちらはこちらとして観るべき。流れ的にカットしたと思しきCrazy Little Thing Called Loveとか、逆にあっても良いけど劇中で曲がかぶるのであえてカットしたWe Will Rock You、逆に最後にここで使うためにWe are The Championsを途中で見せなかったとか編集の妙ですわ。
実はフルバージョンで撮影しているらしいんですが、これはソフト化の際にボーナス映像であるかもね。

エンドロールのThe Show Must Go Onなんてベタ過ぎな選曲だけど、じゃあ他になにがある?
この名曲故に退屈になりがちなエンドロールも堪能できちゃうよ。

それにしてもあらためて良い曲が多いと感心。今さらながら偉大なバンドであると痛感。
鑑賞後にサントラ(おなじみ20th Century Foxファンファーレ by Queenも収録)は勿論、未入手だったオリジナルアルバムもiTunes Musicで確保したのはいうまでもないのであった。
こりゃ何度目かのQueenブームが来てしまってもおかしくないですぜ。

バンドメンバーは皆激似であったが、実はいちばん似てないのがFreddieだったかも。なんて。

October 27, 2018

Claudio SImonetti’s GOBLIN & Dawn of the Dead

昨年に引き続き(ということは3年連続で)秋の川崎にClaudio SImonetti’s GOBLINがまたも来日。ハロウィーンにかこつけてか、クラブチッタ秋のホラー祭りとでも言いますか。
目玉はなんつっても映画本編を上映しながらのシンクロ生演奏ってことでして初回がサスペリア(参戦できず)、2度目となる昨年がサスペリアPart2、そして今年はゾンビであります。
Dario ArgentoとGeorge A. Romeroが絡んでバージョンがいろいろある本作ですが、今回は本邦初上映となるイタリア語吹き替え版だそうな。
この企画となると例によってGoblinファンのみならず、どこからともなく(笑)映画ファンも湧いて出てくるので会場は満員御礼の大盛況。

 

ゾンビはその昔にWOWOWだったかで1度見た記憶はあるのだが、なんだか意外とのんびりした(牧歌的と言ってもいい)映画だなぁという印象だった。いわゆるGoblinサウンドは全く記憶にないので、本家Romero版だったのではなかろうか。
だもんでArgento監修による音楽Goblinのバージョンは多分初見。冒頭から重厚なメインテーマが流れ、程なく変拍子も強烈なゾンビのテーマが景気良く披露。昨年同様の爆音公演でセリフが聞き取れないほどですが、字幕あるし目当てはむしろサウンドなのでこれでいいのだ。
映画本編は音楽は別でも印象はあんまり変わりませんで、ゾンビがゆっくりした動きだしやっぱりどこかのんびりした作風。妊娠しているはずのヒロインが喫煙者だし酒も飲むなんてのは時代の違いを感じますねえ。あれだけ荒廃した世界でなぜショッピングセンターの通電が正常なのかは突っ込みどころではありますが、そこは作劇優先てことで。

 

ところで17:00ライブ開始、20:30ごろ終了とのアナウンスだったので、若干遅れて始まった映画本編だけで2時間あるわけで、30分休憩後のヒット?ライブショウは1時間ぐらいのはず…だったのだが。予定がそもそも間違っていたのかなんだか実際は結局フルセットライブで終了は21:30も過ぎていたのは嬉しい誤算。
そもそも第二部の売りはオリジナルアルバムRollerの全曲披露だったので、これだけで40分はかかる。他の曲の披露はいかにも時間が無い、のだが皆大好きサスペリアPart2のメドレーを延々やり出したあたりで、まだアンコール前なんですけど…てな具合。

 

前回トリオ編成だったバンドには今回は専任ベーシストが参加しまして(演奏そのものは映像同期の制約か4人編成となってもあんまりバンドの自由度が高まった感じは受けなかったのはあるんですが)見た目にはそのCecilia Nappo嬢(もしくは女史)がステージの真ん中でバンドの華として大活躍。

 

映画シンクロとしては、今回までの3本で大物カルト作は出尽くしたし、今回で打ち止めかもしれないがバンドとしては「マークの幻想の旅」全曲披露とかはありじゃないでしょうか。

December 17, 2017

スター・ウォーズ 最期のジェダイ

公開初日に観てきましたが。
予告で見たシーンがまだ出てこないね、一体どんだけやるんじゃ見たいな映画の長さ。
それも当然でシリーズ最長の150分超え。

見ている最中に映画の長さが気になると言うのは、映画の出来としては褒められたものではない傾向があるわけですが、まさにそんなところでしたかね。













前作フォースの覚醒はおおいに楽しませて貰ったが、今回は乗れませんでしたな。
シリーズのおおまかな構成、というか各キャラクターの関係性や、背景は事前にある程度は決まっているとは思うけど(つまり全てが監督・脚本のライアン・ジョンソンの所為とは言えないだろうが)それでも色々残念じゃないですかね。
もっともそもそもSWってそんな大層な作品ではない(いわゆる傑作とかではないという意味で)し、ましてやエピソード7以降は言ってしまえば公式同人誌ぐらいのものだと思えば、細かい事言っても大人気ないようにも思うんだけど、曲がりなりにもシリーズ作品ではあるのだし、それなりにキャラクターは大事にしてあげるべきではと。
要は旧3部作の主人公たるルークの扱いが余りに残念な扱いって事だ。物語のある意味での元凶ですらあるという展開はいかがなもんかしらん。

それを抜きにしても、まあ脚本が良くないっすね。
帝国の逆襲ポジションだから敗走戦になるのは仕方ないにしても、それにしてもアガるシーケンスが少なすぎ。
帝国の逆襲は負け戦なのにやたらアガる奇跡のような作品なのだが。

これは前作からだが、物語の背景として共和国およびレジスタンス、ファースト・オーダーの勢力図が全然わからんのがそもそも問題ではある。
現体制下で言えばファースト・オーダーのほうが(本来の意味では)反乱軍で、レジスタンスの方が体制派であるはずだわな。そこはまあ体制だけど伝統的にレジスタンスて事でも良しとしますが、まずは旧三部作からわずか30年でファースト・オーダーがどんだけ台頭してんだっつー件だ。
今作だけだともはや圧倒的勢力で、最終的にまさかのレベルまでレジスタンスは追いつめられますが、正直これやりすぎ。これで逆転は普通はもうありえませんな。
これ局地戦じゃなくて主力同士のぶつかりあいって事なのかよって逆にビックリするわ。

描写的に組織としても典型的ダメ組織でしかないので、確かにそりゃ追い詰められるのも止むなしではあるのだけれど、それどうなのよ。上から下までバカだらけの末期的組織ですよ。これで感情移入できますか?って話でさぁ。
レジスタンス側のキャラクターはほぼ全員が残念な扱いだもの。

あとカジノの描写も嫌でしたねえ。
こいつら全員死の商人だ見たいな辛気臭い話してましたけど、だからといってオマエらやってんのもテロ行為でしか無いぞ。この手の話で変にこの手のリアリズム持ち込むと、逆にオカシなことになるから。
ローグワンもそこはあったけど、あれはもともと裏の愚連隊の話という前提があったからな。SWとしての本筋でなかば楽しげな描写でやるのとは意味が違う。
カジノと言えば、謎なのがベニチオ・デル・トロ。凄いキャラ立ちしてたんですが何もフォロー無くあっさり退場。一体何だったんだ?という謎っぷり。こいついくらでも美味しい使い方できるだろ。何考えてンだかさっぱりわかりません。

前作でハン・ソロが退場しているので、ルークも退場だろうなーという予想はその通りだったが、地味にアクバー提督の退場はびっくり。あえて触れなくても良いんじゃね?ぐらいに雑な扱い。
とにかく全体に色々雑でしたなぁ。
監督始め主要スタッフはSW世代のはずなんですけどねえ。何でこうなった。

October 29, 2017

Profondo Rosso あるいはGOBLIN

川崎はクラブチッタのザ・ベスト・オブ・イタリアン・ロック というライブシリーズですが、昨年行われたサスペリアのライブ上映に続いて今年はサスペリア2やったるでと言うことでしてね。
昨年は行けなかったんですが、今回は行ってきましたよ。
Dario Argento最高傑作とも言われるサスペリア2の初鑑賞が生演奏付きとは贅沢じゃないですか。
実はGOBLINも初ではあるのだが、今回はClaudio SImonetti’s GOBLINと銘打っているようにオリジナルメンバーはSimonettiだけ。GOBLINも御多分にもれず離合集散の歴史がややこしいもんでナニが本家でナニが分家とか凄い現状ですけれどもArgentoとの関係性で言うならSimonettiが相応しい気はするかな。

 

まずはサスペリア2の全編上映から。原題をProfondo Rossoと言うように有名な話ではあるがサスペリアとは何の関係も無い独立した作品であります。なにしろ製作がそもそもサスペリアより前なんだから「2」の訳がない。サスペリアが当たったもんで、ここ日本では「2」として公開してしまえと言うArgentoもビックリの東宝東和商法。
しかしながらいわゆるジャッロ映画の傑作ともいわれる本作品はサスペリア共々カルトな人気を博して今日に至るのであります。
実際観てみれば導入部に超能力者と言うフリはあるもののその後はオカルト要素はほぼ皆無のミステリー劇ではある。ところどころハッタリやらなんやらでなんでそうなる?と言う部分はあるのだが、何しろ映像トリックにつきまして、映像作家としてのArgentoは流石だなあとうなる次第。これは映画でなければ出来ない表現なのです。小説では言うまでもなくマンガでも無理。
とは言え初見で見抜くのはまず不可能とも思うけど。
これ多分De Palmaの「殺しのドレス」にも影響与えてるんではないかな。

 

ところで映像シンクロの生演奏ですが、実に贅沢な体験ではあったけれども、演奏はじまるとそちらのエネルギーが強すぎて映画本編がバンドのPVみたいになってしまい、本来ならあるはずのサスペンスが逆に緩和されるという良いんだか悪いんだか。だいたい犯行シーンに漏れ無くついてきますので。

 

そんなこんなで第一部が終了し30分の休憩を挟んで、ベストヒッツと称した第二部開始。
バンドメンバーはトリオで第一部ではほぼBに選任していたBruno Previtali はGtに持ち替え。音の薄さは感じなかったのでSimonettiの鍵盤かシーケンスでしょうかね。
時節柄を考えてか、John Carpenter のHalloweenのカヴァーもあったりなんかして(ついでにTubular bellsも)。選曲はZombiが無かったのが惜しいが(前回はあったのに)、この辺はもうしょうがないっすね。毎回同じてのもあれだし。

 

December 17, 2016

ROGUE ONE ローグ・ワン

昨年のエピソード7に続き、今度は外伝としての新作。そりゃまあ観ますけどってなもんで。
以下ネタバレ気にせずっ





















ど。

事前情報の通り外伝とはいえ、ep4の直前までを描くとの触れ込みだったのですが、まさにそのまんまでして、一見さんにはこれでおしまい?ってなもんですよね。
もっとも一見さんがどの程度いるのか知りませんけど。

それにしても新キャラクターばかりでデススターの設計図入手作戦だろ?
明らかに反乱軍の功績者達のお話なのにその後のエピソードで一切出てこないとなると、こりゃまさかの部隊全滅話かと思っていたら本当にそのまんまでびっくりしてしまいました。
主人公の最後とかよくこれでディズニーがOK出したな。カタルシス何も無し!涙無くしては見られませんみたいなのはSW的にはなんか違和感あるけど、どうなんでしょうね。
とにかく情け容赦無しなギャレス・エドワーズ。歴史に埋もれた英雄譚としてもうちょっとうまい落とし所もあったんじゃないかと思うんだがなァ。ほら今後ep4見るときにアガらなくなる弊害もあるしさ(笑)。

とはいえ後半の戦闘シーンは結構良くて技術の進歩とともにシリーズ最高のクオリティかもです。
ワープアウトがまんまヤマトでしたけど(昔なら危険な発言(爆))。
しかしいささかCG臭かった(知らなければ分からんだろうが)けどピーター・カッシングとかギャラ発生するんですかね?ラストのレイアはCGかと思ったら別の人が演じてるんだそうで。あれはあえて顔出さんでも成立するとは思うんだがな。実はその方が素直にep4に繋がるんじゃないかとか(笑)。
あと多分ヴェイダー卿はあえてのep4バージョンの衣装だよね。
そういえばどう考えてもそんじょそこらのジェダイ騎士より強そうなドニー・イェンですが、ヴェイダー卿とのタイマンがなかったのは残念でしたな。あの無双なドニーさんが結局は勝てないというあたりでヴェイダー卿にさらなる箔もついたでしょうに。

音楽は映画シリーズでは初めてJohn Williams以外の登板となって、若手筆頭格のMichael Giacchinoが担当。一応主要モチーフは隠し味程度に使用なのは外伝ですからね。
JWも高齢だし、今後も続けるなら後任は必要だ。それにしてもGiacchinoは過去作の引き継ぎっぽい仕事がすげー多い印象。まあ器用だから重宝なんだろうけど本人複雑かもね。

今後これも正史となると見る順番が難しいような。

August 11, 2016

シン・ゴジラ2回目

いやあ「バトルシップ」以来の劇場詣でございますよ。

以下箇条書きで。

・とにかくゴジラが怖いのがイイですね。コレマジでヤバい奴じゃん、倒せるのか...?と感じさせた時点で勝ちですよ。

・自衛隊の弾は国民に向けてはいかん!

・盛り上がる例の音楽でアガるとこなのに、画面でやっているのは電話で頭下げているシーンという...だがそれが良い。

・これだけヤバい奴に最後に立ち向かうのが働く車と電車連合軍て。5歳児の夢。天才か。

2度目の方が、ぐっとくるポイントも多々ありで。


July 30, 2016

シン・ゴジラ

とにかくタイトルとスタッフが発表された時点から、なんでもシンつけりゃいいってもんじゃなかろうにと、エヴァ臭が強すぎて、ゴジラの私物化甚だしいなあという感が強かったわけですがね。
でもまあこれで企画通してしまった以上は、東宝も好きにしていただいて結構という思い切りはあったんでしょうね。






仕方無く(笑)








以下思いつくまま。

結論先に書いちゃうと、かなり面白かった。ゴジラ映画のマスターピース誕生と言っても良いかもしれない。
少なくとも今後はこれが基準となるだろうし、有り体に言ってギャレス・エドワーズ版よりはるかに面白いことは間違いない。
やはり怪獣映画は国産に限りますなあ。前も書いたけど昼間のシーンが多いのも好感高し。なぜかパシリムもギャレス版も夜ばかりなのが不満の一つでね。
にしても狂言師の野村萬斎にゴジラ役(モーションキャプチャー)を当てるなど、見たての美学を分かってるよな。ここが洋物では出来ない侘び寂びや外連の世界。
いわゆる特撮(昨今はVFXて言うんですかね)もハリウッド製と比べたら随分なクサされようですが、誤解を恐れずに言えば円谷特撮で育った我々おじさん達は見たてに慣れているので、全然問題無い水準ですよ。

出発点として当然意識しているだろう、怪獣出現シミュ映画の元祖的な平成ガメラ第1作の低予算でも観せたい絵はわかるよ!こっちで補完して見たてるよ!みたいな時代に比べりゃあなたねえ。

ただまあ総じてエヴァなんだよな。

これはもう庵野秀明を担ぎ出した時点で、わかりきってたことでもうしょーが無いっつーか。音楽も鷺巣詩郎で例のアレ(人によってはなんでここで「ほこxたて」?とか思うんでしょうか)やっちゃってますから。なんちゅうかクリシェだよね。
あえて言うとそれ込みで、このぐらいの水準はできるだろうという予想が良い方に転んだって感じでした。先にあげた平成ガメラ1作目を観たときの興奮に近いものがあったかな。ようやく本家本元で溜飲を下げることができたといいますかね。

今回総監督が庵野秀明、監督が樋口真嗣ということでお互いがどこまで何を演出していたのかさっぱりわからないんですけど、少なくとも樋口真嗣だけでは本編は相当ドイヒーになったことは過去の例からして間違い無いので、うまく役割を補完できたんでしょうねえ。
市川実日子のラストの笑顔とか樋口じゃできまいて(もっともこれ綾波じゃねーかって話見て、確かにそうだと思ったけど。まあ宮崎駿も然りで映画作家というものは同じ話を繰り返し繰り返し偏執的にやるものなのです)。それでももう少し気を使えばもっとできたと思うけど。ワザとやってるのかもだが本多猪四郎ならもっと観客の腑に落ちるようなカットを入れるんでしょうが。例えば凝固剤がなぜ効くのかをサンプル使ってこれならいける!みたいなカットは普通は入れるよな。SFのお約束として。

ところで初上陸設定のゴジラって国産では初代以来でしょうかね。平成シリーズは全部は見てないから知らないけど。以外と目からウロコな設定ではありまして、その手があったかと。

国産怪獣ですから、通常兵器はほぼ効かない無双ぶりはお約束。日米安保絡めて米軍参加(昔こんなヨタ話をしてたことを思い出しましたが)も画期的。
もちろん火も吐くのですが、被害は相当なものでお子様にはトラウマものではないでしょうか。もう悪役というか完全にヤバいゴジラです。劇中ではちらりと単性生殖とか有翼化の可能性も示唆されてましたが、そこまで行ってたらデビルマンというかアルマゲドンだってば。というか最後人類滅亡というプロットも絶対検討したよなこれ。
それやってたらカルト化だよなあ。
やっぱりあれですかね、核攻撃食らってもやられないどころか、さらに進化して…有翼化…「でっびーる!」って感じですかね。
それはそれで見てみたいようなそうでもないような。


May 15, 2016

渡辺宙明卒寿コンサVol.3

1月のDavid Bowieにはじまって、先日は冨田勲と今年ほど音楽関係の大物が亡くなる年はないなと思わざるを得ないわけだが…と言う書き出しもあれですが、今日は渡辺宙明卒寿コンのVol.3にしてファイナルなのであった。

 

今回は比較的最近の作品が中心と言うことあり、どうしようかとも思ったけど、いまさら三部作の完結編だけスルーもあれだし。

 

プレトークのゲストは大葉健二と渡洋史。もう一人は宇宙で任務中のため残念ながら欠席だ。
大葉健二さんはトークが苦手なのか、音楽詳しく無いからなのか言葉少なめ。すっかりあたまは白くなってました。
一方の渡洋史さんは宙明ミュージックの原点はマジンガーにキカイダー、さらには17と淀みなく出てきて、この人さてはフツーに好きな人ですね。
ちなみに生蒸着と生赤射披露を最後に。

 

本編はと言うと、午前中にジム行ったのが効いてしまい、ジバン組曲は少々気を失ってしまいましたが、シャリバン、シャイダー、ゴーダンナーの各組曲で何度もレーザーブレード変奏を堪能。
シャリバンあたりがオケ、指揮ももツボをつかんだか練度が上がって一番ノってたかな。後半は特に金管隊が少々息切れしてた風だったもんで(無理も無いか)。

 

歌のゲストはアニキとクッシーとミッチ女史。クッシーはシャリバンエンディングで思いきりトチってましたがあまり歌う機会なさそうとは言え、音源化で修正されるのか注目であります。

 

さて堀江美都子だが、なにを歌ったかといえば、野球狂の詩…ではなくなんとサザエさんであります。
言うまでもなく、筒美京平版が有名だが、実は火曜再放送版は渡辺宙明だったのだな。ン10年ぶりに聞いたような気もするが、あったわーみたいな。
んでまあ声の出てることと言ったら、三人の中では正直ダントツ。このなかじゃまだ若いもんね。

 

最後の合唱コーナーはゴレンジャー(今回花輪は来てたけど、結局出演は叶わずなささきいさおの持ち歌ですね)とシャリバン。

 

だが演奏の白眉はやっぱり不思議ソング(男女混合コーラス隊付き)でしたかね。生でこれって二度となさそうだが、今聴くと実にプログレッシブな異色作でした。

 

あとは物販でVol.2のライブを先行発売してたもんで入手。
権利関係か、本人歌唱は成田賢以外は収録されず。おかげで?1枚組でした。

 

そういえば成田賢氏も今日の会場に来てたな(普通に自腹か?)。

February 07, 2016

オデッセイ

しょっぱかったプロメテウスに続いてリドリー・スコットが宇宙モノを映像化。
と言ってもこっちはかなり現実の延長線でSFとはいえFICTIONよりはFACT寄り。
原作は既に読んでいて、これが相当に面白くってねえ。古くはクラークの「渇きの海」あたりから連なる宇宙サバイバル物の新たな傑作。
何より一人称の語り口が何かとジョーク交じりで軽快なのだ。なので映像化は素直に期待はしていたけれども、実際んところ地味な話になりかねん恐れもなくはなかった。なんでオデッセイという邦題になったのかは、やっぱり「2001年〜」からの拝借でしょうかねえ。
現題は「THE MARTIAN」で翻訳では「火星の人」と上手いこと訳してるけど、これじゃあ今時の映画タイトルとしてはちょっと難しいのもわからんでもないが。













完成品を見てみれば、リアルな火星の風景だけでも十分に見応えはあって、映像的には退屈することはない。宇宙船エルメスの描写だけでも「2001年宇宙の旅」からの進化が感じられて楽しい。
しかし一方でかなりの長編でもある原作には140分の尺でも足りないのは否めない。確かに基本的にはトラブル発生→解決の連続なわけで半ばルーチンワーク化してしまうのはこの手の作品のある種の弱点ではあるのだが、小説ではていねいに描写できる分、そこに至るプロセスの面白さや納得感が高いのだけども、実は映像だけで描写するのは非常に難しい点でもある。だもんで淡々としすぎなんだよな。
原作で小生が特に盛り上がりポイントと思っている、主人公の生存確認、パスファインダー確保と再起動のくだりなんかも実に「アッサリ」。あと宇宙飛行士を評して「宇宙飛行士だからな」「宇宙飛行士ですからね」みたいな尊敬と揶揄まじりの会話が二回ほど出てきたように思うのだが、そこもカットか〜てな感じで原作ファンからすれば必ず出るであろう、あれもこれもが結構あったのは否めない。
一難去ってまた一難みたいな原作にはTVシリーズの方が向いてたろうなあと思わずにはいられなかったかね。

ラストは映画的改変で一種のアナザーストーリーだったのはアリでしたかね。
キャストで言えば「インターステラー」と配役がクロスフェードしてるのが妙に可笑しいが、とりあえず主人公はマット・デイモンと聞いた時点で100%の納得感はあったけど、思っていた通りのハマりっぷり。これから宇宙に取り残される飛行士役は全部やればいいと思います。リッチー・パーネルのキャラは原作以上に立っていて良かったな。

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