映画・テレビ

November 21, 2018

ボヘミアン・ラプソディー

言わずと知れたQueen、というかFreddy Mercuryの評伝映画。
どうやらなかなかの絶賛公開中らしいです。

Rock聴きのはしくれとしてもちろん聴いてはいるが、リアルタイム世代でありながらFreddy存命中は実はフラッシュゴードンが最初の認識、というのはサントラファンあるある?である。
だいぶ後プログレに狂う訳だが、となればプログレ耳にも充分に引っかかる楽曲群を持つQueen であるからして、無論嗜みの一つ。
ではあるが、前にも書いた通り全アルバムを網羅するほどでは無いぐらいな。初期は網羅しつつ、後期はGreatest Hits II+Innuendoてな感じ(没後のMade In Heavenは別として)。

んで映画だが、バンドのサクセスストーリーとその裏で進行する悲劇、そして訪れるクライマックス…というじつに真っ当に王道の作り。
だがそれが良い。

良くある作り話のようだが、脚色や想像はあるにせよBased on a True Storyなんだからその意味では骨子としてはイチャモンのつけようが無いわけで。
骨子、というのは散々言われているように、史実とは異なる時系列ではある故だが、しかしそここはあえての作り。何しろ製作陣にBrian MayとRoger Taylorが名を連ねているので、史実とは違うがある意味公認。時系列は違うけど、事実上もしくは精神性においてはまるっきりの嘘ではないよぐらいな感じで捉えても良いのではないか。

何と言ってもクライマックスのライブエイドの完成度よ。ここは歌詞が訳されることで、史実とは違う故のその歌詞と心情のシンクロたるや、ライブ再現という名のロックミュージカル。日本限定かもしれないけど訳詞がまた良い具合に訳されているのが効果的なんじゃないかしらん。ミュージカルも好んでいたであろうFreddyも満足しているのでは。
実際のライブエイド見ればなんて声もあるようだが、前述の通りドラマ的に演出されたこちらはこちらとして観るべき。流れ的にカットしたと思しきCrazy Little Thing Called Loveとか、逆にあっても良いけど劇中で曲がかぶるのであえてカットしたWe Will Rock You、逆に最後にここで使うためにWe are The Championsを途中で見せなかったとか編集の妙ですわ。
実はフルバージョンで撮影しているらしいんですが、これはソフト化の際にボーナス映像であるかもね。

エンドロールのThe Show Must Go Onなんてベタ過ぎな選曲だけど、じゃあ他になにがある?
この名曲故に退屈になりがちなエンドロールも堪能できちゃうよ。

それにしてもあらためて良い曲が多いと感心。今さらながら偉大なバンドであると痛感。
鑑賞後にサントラ(おなじみ20th Century Foxファンファーレ by Queenも収録)は勿論、未入手だったオリジナルアルバムもiTunes Musicで確保したのはいうまでもないのであった。
こりゃ何度目かのQueenブームが来てしまってもおかしくないですぜ。

バンドメンバーは皆激似であったが、実はいちばん似てないのがFreddyだったかも。なんて。

December 17, 2017

スター・ウォーズ 最期のジェダイ

公開初日に観てきましたが。
予告で見たシーンがまだ出てこないね、一体どんだけやるんじゃ見たいな映画の長さ。
それも当然でシリーズ最長の150分超え。

見ている最中に映画の長さが気になると言うのは、映画の出来としては褒められたものではない傾向があるわけですが、まさにそんなところでしたかね。













前作フォースの覚醒はおおいに楽しませて貰ったが、今回は乗れませんでしたな。
シリーズのおおまかな構成、というか各キャラクターの関係性や、背景は事前にある程度は決まっているとは思うけど(つまり全てが監督・脚本のライアン・ジョンソンの所為とは言えないだろうが)それでも色々残念じゃないですかね。
もっともそもそもSWってそんな大層な作品ではない(いわゆる傑作とかではないという意味で)し、ましてやエピソード7以降は言ってしまえば公式同人誌ぐらいのものだと思えば、細かい事言っても大人気ないようにも思うんだけど、曲がりなりにもシリーズ作品ではあるのだし、それなりにキャラクターは大事にしてあげるべきではと。
要は旧3部作の主人公たるルークの扱いが余りに残念な扱いって事だ。物語のある意味での元凶ですらあるという展開はいかがなもんかしらん。

それを抜きにしても、まあ脚本が良くないっすね。
帝国の逆襲ポジションだから敗走戦になるのは仕方ないにしても、それにしてもアガるシーケンスが少なすぎ。
帝国の逆襲は負け戦なのにやたらアガる奇跡のような作品なのだが。

これは前作からだが、物語の背景として共和国およびレジスタンス、ファースト・オーダーの勢力図が全然わからんのがそもそも問題ではある。
現体制下で言えばファースト・オーダーのほうが(本来の意味では)反乱軍で、レジスタンスの方が体制派であるはずだわな。そこはまあ体制だけど伝統的にレジスタンスて事でも良しとしますが、まずは旧三部作からわずか30年でファースト・オーダーがどんだけ台頭してんだっつー件だ。
今作だけだともはや圧倒的勢力で、最終的にまさかのレベルまでレジスタンスは追いつめられますが、正直これやりすぎ。これで逆転は普通はもうありえませんな。
これ局地戦じゃなくて主力同士のぶつかりあいって事なのかよって逆にビックリするわ。

描写的に組織としても典型的ダメ組織でしかないので、確かにそりゃ追い詰められるのも止むなしではあるのだけれど、それどうなのよ。上から下までバカだらけの末期的組織ですよ。これで感情移入できますか?って話でさぁ。
レジスタンス側のキャラクターはほぼ全員が残念な扱いだもの。

あとカジノの描写も嫌でしたねえ。
こいつら全員死の商人だ見たいな辛気臭い話してましたけど、だからといってオマエらやってんのもテロ行為でしか無いぞ。この手の話で変にこの手のリアリズム持ち込むと、逆にオカシなことになるから。
ローグワンもそこはあったけど、あれはもともと裏の愚連隊の話という前提があったからな。SWとしての本筋でなかば楽しげな描写でやるのとは意味が違う。
カジノと言えば、謎なのがベニチオ・デル・トロ。凄いキャラ立ちしてたんですが何もフォロー無くあっさり退場。一体何だったんだ?という謎っぷり。こいついくらでも美味しい使い方できるだろ。何考えてンだかさっぱりわかりません。

前作でハン・ソロが退場しているので、ルークも退場だろうなーという予想はその通りだったが、地味にアクバー提督の退場はびっくり。あえて触れなくても良いんじゃね?ぐらいに雑な扱い。
とにかく全体に色々雑でしたなぁ。
監督始め主要スタッフはSW世代のはずなんですけどねえ。何でこうなった。

December 17, 2016

ROGUE ONE ローグ・ワン

昨年のエピソード7に続き、今度は外伝としての新作。そりゃまあ観ますけどってなもんで。
以下ネタバレ気にせずっ





















ど。

事前情報の通り外伝とはいえ、ep4の直前までを描くとの触れ込みだったのですが、まさにそのまんまでして、一見さんにはこれでおしまい?ってなもんですよね。
もっとも一見さんがどの程度いるのか知りませんけど。

それにしても新キャラクターばかりでデススターの設計図入手作戦だろ?
明らかに反乱軍の功績者達のお話なのにその後のエピソードで一切出てこないとなると、こりゃまさかの部隊全滅話かと思っていたら本当にそのまんまでびっくりしてしまいました。
主人公の最後とかよくこれでディズニーがOK出したな。カタルシス何も無し!涙無くしては見られませんみたいなのはSW的にはなんか違和感あるけど、どうなんでしょうね。
とにかく情け容赦無しなギャレス・エドワーズ。歴史に埋もれた英雄譚としてもうちょっとうまい落とし所もあったんじゃないかと思うんだがなァ。ほら今後ep4見るときにアガらなくなる弊害もあるしさ(笑)。

とはいえ後半の戦闘シーンは結構良くて技術の進歩とともにシリーズ最高のクオリティかもです。
ワープアウトがまんまヤマトでしたけど(昔なら危険な発言(爆))。
しかしいささかCG臭かった(知らなければ分からんだろうが)けどピーター・カッシングとかギャラ発生するんですかね?ラストのレイアはCGかと思ったら別の人が演じてるんだそうで。あれはあえて顔出さんでも成立するとは思うんだがな。実はその方が素直にep4に繋がるんじゃないかとか(笑)。
あと多分ヴェイダー卿はあえてのep4バージョンの衣装だよね。
そういえばどう考えてもそんじょそこらのジェダイ騎士より強そうなドニー・イェンですが、ヴェイダー卿とのタイマンがなかったのは残念でしたな。あの無双なドニーさんが結局は勝てないというあたりでヴェイダー卿にさらなる箔もついたでしょうに。

音楽は映画シリーズでは初めてJohn Williams以外の登板となって、若手筆頭格のMichael Giacchinoが担当。一応主要モチーフは隠し味程度に使用なのは外伝ですからね。
JWも高齢だし、今後も続けるなら後任は必要だ。それにしてもGiacchinoは過去作の引き継ぎっぽい仕事がすげー多い印象。まあ器用だから重宝なんだろうけど本人複雑かもね。

今後これも正史となると見る順番が難しいような。

August 11, 2016

シン・ゴジラ2回目

いやあ「バトルシップ」以来の劇場詣でございますよ。

以下箇条書きで。

・とにかくゴジラが怖いのがイイですね。コレマジでヤバい奴じゃん、倒せるのか...?と感じさせた時点で勝ちですよ。

・自衛隊の弾は国民に向けてはいかん!

・盛り上がる例の音楽でアガるとこなのに、画面でやっているのは電話で頭下げているシーンという...だがそれが良い。

・これだけヤバい奴に最後に立ち向かうのが働く車と電車連合軍て。5歳児の夢。天才か。

2度目の方が、ぐっとくるポイントも多々ありで。


July 30, 2016

シン・ゴジラ

とにかくタイトルとスタッフが発表された時点から、なんでもシンつけりゃいいってもんじゃなかろうにと、エヴァ臭が強すぎて、ゴジラの私物化甚だしいなあという感が強かったわけですがね。
でもまあこれで企画通してしまった以上は、東宝も好きにしていただいて結構という思い切りはあったんでしょうね。






仕方無く(笑)








以下思いつくまま。

結論先に書いちゃうと、かなり面白かった。ゴジラ映画のマスターピース誕生と言っても良いかもしれない。
少なくとも今後はこれが基準となるだろうし、有り体に言ってギャレス・エドワーズ版よりはるかに面白いことは間違いない。
やはり怪獣映画は国産に限りますなあ。前も書いたけど昼間のシーンが多いのも好感高し。なぜかパシリムもギャレス版も夜ばかりなのが不満の一つでね。
にしても狂言師の野村萬斎にゴジラ役(モーションキャプチャー)を当てるなど、見たての美学を分かってるよな。ここが洋物では出来ない侘び寂びや外連の世界。
いわゆる特撮(昨今はVFXて言うんですかね)もハリウッド製と比べたら随分なクサされようですが、誤解を恐れずに言えば円谷特撮で育った我々おじさん達は見たてに慣れているので、全然問題無い水準ですよ。

出発点として当然意識しているだろう、怪獣出現シミュ映画の元祖的な平成ガメラ第1作の低予算でも観せたい絵はわかるよ!こっちで補完して見たてるよ!みたいな時代に比べりゃあなたねえ。

ただまあ総じてエヴァなんだよな。

これはもう庵野秀明を担ぎ出した時点で、わかりきってたことでもうしょーが無いっつーか。音楽も鷺巣詩郎で例のアレ(人によってはなんでここで「ほこxたて」?とか思うんでしょうか)やっちゃってますから。なんちゅうかクリシェだよね。
あえて言うとそれ込みで、このぐらいの水準はできるだろうという予想が良い方に転んだって感じでした。先にあげた平成ガメラ1作目を観たときの興奮に近いものがあったかな。ようやく本家本元で溜飲を下げることができたといいますかね。

今回総監督が庵野秀明、監督が樋口真嗣ということでお互いがどこまで何を演出していたのかさっぱりわからないんですけど、少なくとも樋口真嗣だけでは本編は相当ドイヒーになったことは過去の例からして間違い無いので、うまく役割を補完できたんでしょうねえ。
市川実日子のラストの笑顔とか樋口じゃできまいて(もっともこれ綾波じゃねーかって話見て、確かにそうだと思ったけど。まあ宮崎駿も然りで映画作家というものは同じ話を繰り返し繰り返し偏執的にやるものなのです)。それでももう少し気を使えばもっとできたと思うけど。ワザとやってるのかもだが本多猪四郎ならもっと観客の腑に落ちるようなカットを入れるんでしょうが。例えば凝固剤がなぜ効くのかをサンプル使ってこれならいける!みたいなカットは普通は入れるよな。SFのお約束として。

ところで初上陸設定のゴジラって国産では初代以来でしょうかね。平成シリーズは全部は見てないから知らないけど。以外と目からウロコな設定ではありまして、その手があったかと。

国産怪獣ですから、通常兵器はほぼ効かない無双ぶりはお約束。日米安保絡めて米軍参加(昔こんなヨタ話をしてたことを思い出しましたが)も画期的。
もちろん火も吐くのですが、被害は相当なものでお子様にはトラウマものではないでしょうか。もう悪役というか完全にヤバいゴジラです。劇中ではちらりと単性生殖とか有翼化の可能性も示唆されてましたが、そこまで行ってたらデビルマンというかアルマゲドンだってば。というか最後人類滅亡というプロットも絶対検討したよなこれ。
それやってたらカルト化だよなあ。
やっぱりあれですかね、核攻撃食らってもやられないどころか、さらに進化して…有翼化…「でっびーる!」って感じですかね。
それはそれで見てみたいようなそうでもないような。


February 07, 2016

オデッセイ

しょっぱかったプロメテウスに続いてリドリー・スコットが宇宙モノを映像化。
と言ってもこっちはかなり現実の延長線でSFとはいえFICTIONよりはFACT寄り。
原作は既に読んでいて、これが相当に面白くってねえ。古くはクラークの「渇きの海」あたりから連なる宇宙サバイバル物の新たな傑作。
何より一人称の語り口が何かとジョーク交じりで軽快なのだ。なので映像化は素直に期待はしていたけれども、実際んところ地味な話になりかねん恐れもなくはなかった。なんでオデッセイという邦題になったのかは、やっぱり「2001年〜」からの拝借でしょうかねえ。
現題は「THE MARTIAN」で翻訳では「火星の人」と上手いこと訳してるけど、これじゃあ今時の映画タイトルとしてはちょっと難しいのもわからんでもないが。













完成品を見てみれば、リアルな火星の風景だけでも十分に見応えはあって、映像的には退屈することはない。宇宙船エルメスの描写だけでも「2001年宇宙の旅」からの進化が感じられて楽しい。
しかし一方でかなりの長編でもある原作には140分の尺でも足りないのは否めない。確かに基本的にはトラブル発生→解決の連続なわけで半ばルーチンワーク化してしまうのはこの手の作品のある種の弱点ではあるのだが、小説ではていねいに描写できる分、そこに至るプロセスの面白さや納得感が高いのだけども、実は映像だけで描写するのは非常に難しい点でもある。だもんで淡々としすぎなんだよな。
原作で小生が特に盛り上がりポイントと思っている、主人公の生存確認、パスファインダー確保と再起動のくだりなんかも実に「アッサリ」。あと宇宙飛行士を評して「宇宙飛行士だからな」「宇宙飛行士ですからね」みたいな尊敬と揶揄まじりの会話が二回ほど出てきたように思うのだが、そこもカットか〜てな感じで原作ファンからすれば必ず出るであろう、あれもこれもが結構あったのは否めない。
一難去ってまた一難みたいな原作にはTVシリーズの方が向いてたろうなあと思わずにはいられなかったかね。

ラストは映画的改変で一種のアナザーストーリーだったのはアリでしたかね。
キャストで言えば「インターステラー」と配役がクロスフェードしてるのが妙に可笑しいが、とりあえず主人公はマット・デイモンと聞いた時点で100%の納得感はあったけど、思っていた通りのハマりっぷり。これから宇宙に取り残される飛行士役は全部やればいいと思います。リッチー・パーネルのキャラは原作以上に立っていて良かったな。

December 29, 2015

フォースの覚醒

あちこちで言われているように、007にロッキー、マッドマックスの新作があって今年はいったい何年なんだかという中、大トリを務めるのがスターウォーズ。
全6部で完結したはずが、













とはいえさしたる思い入れもないというのが立ち位置の小生だが、科目でいえばまあ教養課程みたいなものなので見ざるを得ない的な。

しかしさほどの思い入れも無い故か、以外と面白かったのだよ。

シリーズという括りのなかで映画としての出来で言えばエピソードVと比べても遜色無いのでは。

およそ演出がヘタクソなルーカスに比べればJJの方がはるかにマシと言う単純な問題もあるが、各種オマージュもなかなか気が効いていて、冒頭のスコープ内に映るニキシー管みたいな表記とか、そこやる?みたいなね。

ガラクタ宇宙船と言う台詞のフリから画面がパンしてファルコンとか、いちいち憎たらしい(笑)。

いかにもCGバンバンだった新三部作とか特別編に比べると表現の深化もあるのだろうがアナログ感強めでお送りしています(すなわち旧三部作に明らかに寄せてる)。

しかし何より良かったのはヒロインですね。ルックスやその佇まいが実にスターウオーズ的でね。ほぼ無名の新人の抜擢なんですが、実に良い。このキャスティングだけでも成功と言えるのでは無いか。

まあ悪役が色んな意味で弱いと言う弱点はあるが。あとマスクとるのはソロとの対峙だけにすべきではないかとか。細かい話はあるけれど、およそどう作っても文句言われる作品でここまでの出来にしたのは単純に偉いこっちゃで。
ラストまで引っ張り引っ張ってのルークの登場には、すっかり良い意味で貫禄十分なマーク・ハミルの出で立ちとも相まって素直に次回が楽しみではあった。

同時にこれまたEpV〜EpVIのちょっぴり残念な記憶も蘇ったが(笑)。

November 29, 2015

007 SPECTRE スペクター

いやぁ、スペクターですよ。SPECTRE。

結果的に当代ボンドはデビューからずーっと続けて異色作ばかりだったんで、前作ラスト踏まえてここらで王道回帰ならんかなと思ってるところに次回作のタイトルが決まってからというもの、ついに真打投入ってか!みたいな期待感はあったんですよね。しかも悪役でクリストフ・ヴァルツ参加と聞いた日にゃ、すわブロフェルドか?みたいな。
特に前作のスカイフォールがシリアスっつーかなんか変に陰鬱でアートぽく仕上がってる間にミッション・トム・インポッシブルシリーズがかつての007的なエンタメ大作路線で妙にうまく行っちゃって、それはそれで良いんですけどやっぱ老舗のこっちもうまいことアップデートしてほしいわけでね。

















相変わらず劇が始まるとしばらくはボンドのKGB面が気になっちゃいますが(笑)、終わってみれば当代ボンドサーガ完結編てな感じでしたかね。あちこち行ったけど無理矢理一本の線にしてみました的な。多分全部続けて見るとさすがに無理がありそうだが、QUANTUMも忘れてないよ的なエクスキューズ(笑)もありで。
にしてもアヴァンタイトルのロケすげーな。金かかってる感はハンパねーっす。

監督は前作から引き続きですが、今回はかなり王道回帰を意識したようでやれば出来るじゃねえかと。それにしてもミッション・トム・インポッシブルでも毎回内紛騒ぎやってますが、こっちもMI6の解散詐欺で芸が無いねえ。
予告を見た時点じゃクリストフ・ヴァルツとボンドには何やら因縁浅からぬ雰囲気で実は家族とかいう設定は、世界観が矮小化しそうで嫌だなあなーんて思ったりもしてましたけど、まんまその通りだったな。もちろんヴァルツさんは安定の貫禄でやっぱりブロフェルドだったよ。
つまり今回からボンドとブロフェルドは(義理とはいえ)兄弟っていう事になりました。あちゃあ。そーいや今作のメインヒロインのレア・セドゥ嬢はミッション・トム・インポッシブル(シツコイ)にも出てましてそっちも(むしろそっちが?)良かったよね。

最後の対決はMが動ける人になったもんで、Mも現場で頑張ってくれて楽しいですな。初期「太陽にほえろ!」でボスが現場でてる感じって例えが古いのは仕方無いのよ。ヲヂさんだから。

Qとの漫才はすでに鉄板になっていて楽しい。

なんやかんや、最後に現代風味ボンドで薄味ではあるものの王道路線をやってみたという意味では良かったんじゃないですかね。例えば次回からボンド役入れ替わっても心置きなくっていう出来ではあったかと。

でもやっぱり物足りないのはここ数作共通の傾向なんだけど、その作品を代表するようなアクションシーケンスが弱いってことかしらね。派手に物壊せば良いってもんじゃなくてさ。そこに至る工夫が欲しいのよ。そうきたか!みたいなアイデアあっての007じゃないですか。
冒頭のヘリアクション一つにしてからが、スタントのアイデアはユアアイズオンリーの方が上だし、そこも今やトムにお株奪われてるんだよなー。
ムーンレイカーなんて駄作呼ばわりされる事も多いけど、アヴァンタイトルのアクションの秀逸さだけで言えばトップクラスだと思うよ。
どう考えても無理な危機的状況→JBのテーマがかかって逆転を暗示→JBのテーマサビとともにまさかの大逆転。
これが欲しいんだよなー。

あと過去作へのオマージュ的なシーンは結構散見できるのですが、ニヤリとするよりなんだか同人誌的というか、もっとやることあんだろうと思っちゃったのは秘密です。

August 23, 2015

ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション

なんやかんや言われながらもついに5作目。96年の1作目からはもはや20年近いわけで映画も長寿老舗シリーズと言ってもいいんでないかい。
かくいう小生もTVシリーズは再放送で夢中になった口ではあるので、1作目の禁じ手、2作目あたりのスーパーアクション大作化で(映画としてはともかく)トムのTVシリーズのファンだった発言には相当懐疑的だったんだが、3作目でJ・J・エイブラムズが登板してからぐらいから、やや軌道修正が図られ「スパイ大作戦」感が若干増したのと、イーサン・ハントがもう定着しちゃったからもうしょーがない感はあったりなんかして。

しかし毎度のIMF内紛はいい加減にしろとは思うけど、5まで来るともはや半ばお約束のギャグを狙ってんのかね?

6代目になってからの007がわりとシリアス風味に振りすぎて、かつての娯楽満載感が後退してるのに対してこっちのほうがむしろその位置付けになってきてるのが皮肉といいますかね。

音楽も同様で今回担当のJoe Kraemerはなかなか分かってる仕事。有名なテーマモチーフを全編で使用するのはもちろんThe Plotとして知られる、もう一つの代表モチーフも惜しげなく投入して過去5作では最も「スパイ大作戦」。
やっぱサントラはこうでなくちゃいけませんなー。

July 06, 2015

宙暦0090

渡辺宙明といえば菊池俊輔と並んで東映特撮作品(だけではないが)で膨大な作品を生み出した巨匠。
今年御ン歳90になるということでいわゆる卒寿。
それを記念してか誕生月の8月末にはコンサートが開かれるって事になってんだけど、その前哨戦として『スペースカインズライヴ29 宙暦0090~おめでとう!!宙明先生~』と題したライブを見つけたもんで行ってきましたよ。

タイトルに29とあるように29回目なんですが、全然知りませんでした。
過去の履歴を見るに実に「濃ゆい」バンドのようでして、どんなラインナップをやるのやらと探りに参上。
いきなり冒頭で「今日はキカイダーもマジンガーもゴレンジャーも宇宙刑事もやりません!それ聴きたい人は8月に(笑)」宣言が出まして潔いなぁーと。
それでいてライブ自体は休憩込みの3時間。「ちゃっちゃと進めないと、終わらない」というぼやきも出る始末。

実際問題あまりに濃すぎる選曲で、目玉は眠狂四郎 人肌蜘蛛(1968年)、五番目の刑事(1969年)...って全然わかんねーよ!みたいな(笑)。しかしながら聴いてる分にはいわゆる宙明節がそこかしこでもあって楽しくはあったりなんかして。宇宙刑事はオミットする代わりに巨獣は特捜したりとか、キカイダーはいないけどイナズマンはいたりとか、果てはどっこい大作ですよ。大作って青影だったんですね。見てたけど覚えてなかったわー。というかそもそも渡辺宙明だったんですね。
実は金子吉延さんが来場してまして、生どっこい披露ですよ。

ま、劇伴好きとしては歌モノよりはもっとBGMに寄せて欲しい的な面はあったんですが、とはいえ本家アニキもなかなか取り上げないらしい楽曲群をフルコーラスで拾い上げる心意気はアリだよなあ。しかもバンド編成はといえば生ブラス隊も込みで総勢20名という、ちょっとしたビッグバンド状態。これも心意気。

ところで最後にはご本人登場でビックリしまして、意外といっちゃー失礼千万ですけどまだまだ矍鑠。お仕事も控えているようでして結構な事でございました。

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